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ルソーとの再会! オルセー美術館展2010「ポスト印象派」

国立新美術館で開催中の「オルセー美術館展2010ーポスト印象派」を観て来た。
今回の見どころは、何と言っても、モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、スーラ等、
この時代を代表する画家達の傑作115点が一堂に展示されると言う、そのスケールの大きさ。
「フランスから、これ程多くの絵画が一挙に出て行く事は、2度とないだろう」
とサルコジ大統領が言ったとか・・・。
しかも、115点の出品作品のうち、その半分以上が初来日と言うのも凄いです。
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しかし、オイラにとっては、何と言っても、アンリ・ルソーちゃんとの再会が最大のイベント。
ルソーの作品は、2006年の秋に世田谷美術館で開催された「開館20周年記念 ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」「アンリ・ルソーと素朴派、ルソーに魅せられた日本人美術家たち」以来。
今回、出展されている「戦争」や「蛇使いの女」とは、勿論、初対面なので、とても楽しみ。
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平日の午後に行ったのですが、さすがに、質量揃って、これだけの充実の内容の為か、館内は超満員。
くたくたになる位、人でごった返していました。
平日でこれだから、週末に来たら、通勤ラッシュの電車の中状態で、作品の鑑賞どころではなかったのでは・・・。
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構成は、1章~10章まで、ほぼ時代別に展示され、印象派に影響を受けた画家達が、自分の個性を出し、
新しい分野を創造して行く過程が分かりやすく紹介されていた。
これを観て行くと、これらの画家達を、「ポスト印象派の画家」と言う一言で括って捉える事が、
全くナンセンスである事が良く分かる。
其々の画家により、画風が全く異なり、独創的で多種多様な作品郡で溢れていました。
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「第2章 スーラと新印象主義」では、スーラ、シニャック、ピサロ等による独自の点描技法を用いた作品が展示されていましたが、ヲイラが学生時代組んでいたバンドのギタリストのM君の描く絵を思い出しました。
彼は、音楽の他、絵画や小説など独学で色々と取り組んでいる奴でしたが、彼の描く絵の中に、点描技法を用いた作品があり、当時、こうした描写の絵を観た事がなかったオイラは、その独創的で緻密な描写に感動したものでした。
でも、それは、このスーラ達の技法を模したものだった事を、この日初めて知りました。
いやー、無知は怖い。
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今回、展示されている作品は、どれも素晴らしいものばかりでしたが、
ゴッホの「自画像」や「星降る夜」、ゴーギャンの「タヒチの女たち」や「黄色いキリストのある自画像」等、
誰もが知っている超有名な作品は、実物を生で、しかも真近で観ると、さすがに凄いオーラがありますね。
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全く個人的な感想ですが、1章~8章迄、順番に多くの作品郡を鑑賞して来て、どれもとても素晴らしかったですが、9章のルソーの作品を目にした途端、それまで観て来た100展近くの作品は、オイラの頭から、どこかへ飛んで行ってしまいました。
「子供の絵」と馬鹿にされていた時期もあったルソーの絵ですが、その独特の色使い、緻密な描画、幻想的で不思議な世界、その圧倒的な存在感とオーラに、完全にノックダウン状態。
今回、ルソーの作品は、「戦争」と「蛇使いの女」の僅か2点だけでしたが、2点だけでも十分満足出来ました。
いやー、本当に見応えのある企画でした。
8月16日まで開催されているので、もう1回くらい行きたいな。
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第1章 1886年ー最後の印象派
第2章 スーラと新印象主義
第3章 セザンヌとセザンヌ主義
第4章 トゥールーズ=ロートレック 
第5章 ゴッホとゴーギャン
第6章 ポン=タヴェン派
第7章 ナビ派
第8章 内面への眼差し  
第9章 アンリ・ルソー 
第10章 装飾の勝利
by kansukenator1 | 2010-07-03 23:42 | MUSIC/アート | Comments(0)


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