1972年から51年間、横浜中華街近くで営業を続けている老舗のジャズバー『ウインドジャマー』。 来年1月28日を持って閉店する事をお店のインスタグラムで知り、愕然。 理由は、建物の老朽化等、諸事情に因るものとの事。 ここ数年は伺えていませんでしたが、学生時代に初めて訪れて以来、社会人になってからも、結婚後も、 継続的に色々な人達と利用させて戴いたお店です。 コロナ禍で、好きだったお店が、1軒、また1軒と姿を消していったこの約3年間。 昨年、「ここは大丈夫だろうか?」と気になって調べた数軒のお店の中の1軒でもありました。 すると、お店のSNSには、「お陰様で、創業50周年!」の文字があり、 更に、50周年を記念して、店のファサードも綺麗に塗り直した旨も記されており、 ほっとしていたところだっただけに、まさかと言う感じです。 学生時代には、地方から上京して都内で1人暮らしをしているクラスメイトやサークルの仲間が、 横浜に遊びに来る際、ガイド役を頼まれる事が結構ありました。 何せ、当時はインターネットもなく、今のようにスマホで簡単に人気観光スポットやグルメ情報が得られる時代ではありませんでしたから・・・。 そんな時、締めに必ず連れて行ったのも、『ウインドジャマー』でした。 日中は、依頼人のタイプによって、異なるスポットを案内していましたが、 夜は、中華街で食事をし、最後に『ウィンドジャマー』で締めると言うのがお決まりのパターンでした。 そして、皆、この店を気に入ってくれて、その後、再訪問してくれる人が殆どでした。 特に料理が美味しいとか、お酒のラインナップが凄いとかは無いのですが、雰囲気の良さ、居心地の良さに加えて、 安いチャージで気軽にジャズの生演奏を聴きながら飲めるところが魅力でした。 19世紀頃の貨物用帆船のキャビンをイメージした店内や、ガス灯(もどき?)が灯る外観は、 まさに港町の酒場と言う雰囲気で、古き横浜のノスタルジーに浸れるところも大きな魅力。 またライブ中のお喋りに対しても、うるさい事を言わない寛容さも居心地の良さの1つでした。 この日は軽く飲んで帰るつもりでしたが、結構長居してしまいました。 戴いたのは、ウォッカリッキー、サイドカー、マッカラン、竹鶴、 そして、これまで1度も飲んだ事がなかった当店発祥のオリジナルカクテル「Jack Tar」を初めて飲んでみました。 来年1月、昔、一緒によく来た仲間達と、最後にもう一度、伺いたいと思っているのですが、 連日かなり盛況なようで、今後は予約も受け付けないとかで、ちょっとハードルが高くなっているようです。 P.S. 閉店を前に、これまで16:00スタートだった土日祝の営業開始時刻が、17:00に変更されたようですので、ご注意ください。 ウインドジャマー(Windjammer) 050-5589-3618 横浜市中区山下町215 東楽ビル 1F・2F [月~金]17:00~22:30 [土日祝]16:00~22:30 定休日:月曜日(第1、第3) #
by kansukenator1
| 2023-12-16 16:54
| BAR
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昔の飲み友達と久しぶりに会う事になり、先方が指定して来たお店が、こちらの『炭火割烹 庵』。 界隈では本店の『馬車道 おおかわ』共々、評価が高く、一度伺いたいと思っていたお店だったので、 Nice!とばかり、二つ返事で話は即決。 場所はみなとみらい線馬車道駅から徒歩3分程のビルの地下1F。 10年ちょっと前に、1度だけ伺った事のある『焼肉ハウス 大滝』が1Fにあるビルでした。 キャパはカウンター6席、個室1部屋(6席)とこじんまりした店舗ですが、店内は明るく清潔感に溢れ、なかなか良い雰囲気です。 カウンター席、個室共に、満席でした。 そして、以下が、この日戴いたお料理です。 ■一献 初めに、銀の杯で日本酒が振舞われます。 ■白子の茶碗蒸し お出汁がとても優しく上品で、これはこの後も期待出来るぞ!と心の中で、ガッツポーズ。 ■平目のお造り 程良く熟成されたヒラメには、ポン酢と山葵醤油が添えられます。 ■真丈 金目鯛、銀杏、椎茸、こちらもお出汁が美味しい~。 ■八寸 もずく酢 / 万願寺唐辛子・じゃこ・ウドの和え / 百合根の天婦羅 / 鯖の棒寿司 / 粟麩 / 昆布の佃煮 / 金柑の甘露煮 好物の鯖の棒寿司は柔らかな酢と塩の塩梅が絶妙で、自分的にドストライク! ■香箱蟹 11月、12月の楽しみと言えば香箱蟹。 やや小ぶりですが、身の入りも良く、内子も味噌もたっぷり! 旨々でした。 ■蕎麦 この日の蕎麦は栃木県産との事。 牡蠣と下仁田ネギのつけ汁で戴きます。 つけ汁は自分の好みから言うと、ちょっとしょっぱく感じました。 ■宮崎牛 目の前で焼き上げた宮崎牛は柔らかくてジューシー。 海老芋の柚子味噌掛けも良きお味。 ■鰻蒲焼&土鍋炊きご飯 目の前で焼き上げられる鰻は、関西風の地焼きで、皮目はぱりぱりで香ばしく、中はふっくら。 土鍋炊きご飯(=出雲のコシヒカリ)、味噌汁、香の物。 余ったご飯はお握りにして持たせてくれます。 ■甘味 豪華3種盛・・・ラフランス / ぶどう豆&パンナコッタ / 白玉黒蜜きな粉掛け、さつま芋 ■抹茶 最後は抹茶で〆です。 <アルコール> ●瓶ビール(キリン一番搾り) ●花邑純米大吟醸(秋田) ●鳳凰美田純米大吟醸(栃木) 決して華やかではありませんが、心のこもった料理の数々を戴き大変満足しました。 都内の高級割烹で使用されるようなピンの食材を使わなくても、 吟味して仕入れた素材に丁寧な仕事が加えられた料理の数々は、舌も心も十二分に満たしてくれるものでした。 また、男性スタッフや着物の女性スタッフの方々の丁寧で自然体の接客も心地良かったです。 美味しい料理、十分過ぎる皿数、心地良い雰囲気&接客! それに対して、プライシングが良心的過ぎるのではないか?と思ってしまうのですが、 「色々、頑張りませんと、皆さん、都内に行かれてしまうものですから・・・」と笑うご主人の言葉が印象的でした。 炭火割烹 庵(【旧店名】炭火割烹大かわ 庵) 050-5456-9171 横浜市中区南仲通3-35 エクセレントビルIII 昼 11:30 ~ 15:00(14:30) 夜 17:30 ~ 22:00(21:30) 定休日:日曜日 #
by kansukenator1
| 2023-11-27 22:35
| 和食
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久し振りに、心底惚れ込んでしまったその店は、2022年6月、外苑前にオープンしたイタリアン。 国内の有名店やトスカーナ、シチリアのミシュランホルダー店で実績を積まれた天野智詞シェフが、 1人で料理/接客をこなすワンオペのカウンターイタリアンです。 以前から伺いたいと思っていながら、ぐずぐずしているうちに、 東京カレンダーに紹介された事を知り、混まないうちにと、慌てて電話! 出来れば夜に伺いたかったのですが、土曜のランチに滑り込ませて戴きました。 カウンター8席、テーブル1卓のコンパクトな店舗ながら、狭さを感じさせないモダンで開放的な造り。 それを実現させているのが、厨房と客席の境界を排したフルフラットのカウンターキッチンの存在。 シェフの調理工程の一部始終を眺めながら、食事を楽しめるところも、コチラの魅力の1つです。 ※下記の写真は、「東京カレンダー」に掲載されていたものを借用。 ランチ営業は、土曜・祝日のみで、MENUはお任せコース(7品:7000円)一択。 夜は2種類のコース(10~12品:9000円、12000円)の他、アラカルトにも対応しており、その種類も豊富。 一斉スタートではなく、これをシェフ1人で全て対応出来るのか? と思ってしまいますが、出来ているところが凄いです。 以下が、この日のお品書きです。 オプションで、フレッシュポルチーニのソテー(+1400円)も付けて戴きました。 ドリンクはワインをお料理に合わせて、シェフにお任せの形でお願いしました。 ■パネッレ / 牡丹海老 ※ペアリング・・・1杯目はきりっと爽やかな辛口のスプマンテ(銘柄確認出来ず)。 パネッレ、牡丹海老、リコッタチーズを挟んだ、何とも可愛いルックスのミニハンバーガー。 パネッレが、このような形で登場するとは想像だにしていませんでした。 シチリアの素朴なストリートフードもシェフの手に掛かると、こんなにお洒落な料理になるのかと。 ■カルパッチョ:大船渡の鰹 / 小田原のカンパチ ※ペアリング・・・ベネット州のソーヴィニョン・ブラウン 大きくカットされた、ねっとりと旨みが強い鰹とカンパチのカルパッチョは、 モチプチのコペルト小麦、シャキシャキの千切りキュウリ&冥加と一緒に口の中へ。 ■佐渡の鰆 / カルチョフィ ※ペアリング・・・ドイツのシャルドネ 脂の乗ったトロサワラのソテーは、表面は香ばしく、身はふっくらジューシー。 サワラの下には、ペースト状にしたカルチョフィとレンズ豆を合わせたソースが敷かれ、上にはソテーしたカルチョフィ。 ■自家製の天然酵母のパン2種 パンもシェフの手作り。 焼きたてでザクザクとした食感、風味が強く、香ばしく、とても美味しい。 ■キタッラ / ずわい蟹と舞茸 ※ペアリング・・・サルディーニャのロゼ イタリアンのコースの中で一番楽しみなパスタの一皿目は、キタッラ。 たっぷりの蟹の身、蟹味噌、原木舞茸にフレッシュトマトを加えたソース。 これに、弾力のある手打ちのシコシコ麺(キタッラ)を合わせた旨々過ぎる一皿。 ■タリアテッレ / 奥美濃古地鶏と和栗のラグー ※ワインの提供なし。シェフのうっかりミスか? はたまた、元々、パスタ2皿でワイン1杯と言う事だったのか? 2皿目のパスタは、極薄で絶妙な弾力感を持った手打ちのタリアテッレ。 パスタマシンを使わず、シェフが麺棒で生地を極限まで伸ばし、包丁で手切りしたものとの事。 シェフの地元である岐阜県のブランド地鶏、奥美濃古地鶏の濃厚な旨みと優しい和栗の甘さが溢れ出したソースとの絡みも良く、 ずっと食べていたいと思わせる極旨のパスタ。 ■島豚KAZUGORO/ロースト ※付け合わせに、フレッシュポルチーニのソテーを追加。 ※ペアリング・・・フリウリのメルロー 島豚KAZUGOROは、絶滅危機にある沖縄のアグー豚(島豚)の血統維持を目指して、宮城県の牧場で飼育されている貴重な品種との事。 赤身は味が濃くジューシーで、脂身は甘く、上品な味わいの豚です。 付け合わせは、オプションのイタリア産フレッシュポルチーニのソテー&ソース、揚げ焼きにしたインカの目覚め、埼玉のレッドラディシュ、ルッコラ。 この皿の破壊力は半端ありませんでした。 ■モンブラン ラム酒が効いたマロンクリームの上には、大きな栗の渋皮煮とサクサクのメレンゲ。 下には濃厚なクレームディプロマット(カスタードを加えた濃厚な生クリーム)。 そして、こっそりと、洋梨の赤ワイン煮も忍び込ませていました。 ■caffe コーヒー、紅茶、エスプレッソの選択肢から、コーヒーをお願いしました。 料理は全皿美味しく、ワインのペアリングもバッチリ! どの皿も、旬の食材を中心に、そのポテンシャルを存分に引き出したものばかり。 中でも、パスタは最高で、これを戴けただけでも、訪れた価値があったと思わせるものでした。 派手さはありませんが、どの皿も隙がなく、完成度が高く、シェフのセンスと技術の高さは、まさにorigami付き?と思わせるものでした。 また、シェフのお人柄から来るものなのか、ナチュラルで柔らかな店の空気感も気に入りました。 ※下記の写真は、「一休.com」に掲載されたものを借用。 そして、驚いたのは、ワンオペにも拘わらず、料理はどれも1からの手作りで、細部に至るまで、手間暇掛けた拘りを感じさせるものばかりであったところ。 パスタは勿論、パンもデザートも、全て1からの手作り。 ワンオペで、これだけ多彩で手間と労力を要する料理を提供するとなると、多少の手抜きや妥協をしたくなると思うのですが、 シェフは仕込みに膨大な時間を掛ける事で、それをカバーしているようです。 高級食材に頼るだけの店も少なくない中、こうした真摯な姿勢で作り出された料理は、嫌でもゲストの心に刺さります。 ※下記の写真は、「東京カレンダー」に掲載されていたものを借用。 そして、もう1つ驚いたのは、シェフのオペレーション能力の高さ。 一斉スタート制ではないので、数種類の異なる料理を同時進行で捌いて行く訳ですが、その無駄のない動きと、手際の良さにビックリ。 調理、皿の上げ下げ、ワインのサーブ、会計等々を、てんぱる事もなく、全て1人でこなしているのですから、凄いとしか言いようがありません。 更に、夜は、コースが2種類に増え、加えてアラカルトにも対応しているのですから、まさに神業です。 食べ応えがあるのに、食べ疲れしない料理とは、まさにこの事。 まだ1回ぽっきりの訪問ですが、いつ来ても満足感を得られる店であるを事を確信。 また、この日のコースを戴いて、シェフが持っている引き出しの多さは、かなりのものである事も確信。 その引き出しを端から順番に開けていきたい衝動に駆られました。 「料理でお客さんに幸せを届けたい」と言うのが信条と言う天野シェフ。 この日、間違いなく、「幸せ」を戴きしましたが、今後も定期的に「幸せ」を戴きに上がりたいなと、マジに思わせるレストランでした。 restaurant origami(レストラン オリガミ) 050-5589-2393 港区南青山2-22-14 フォンテ青山 1F [月~金]17:00~22:00 [土・祝]12:00~13:30 / 17:00~22:00 定休日:日曜日 不定休 #
by kansukenator1
| 2023-11-15 22:42
| イタリアン
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JR石川町駅(元町口)から徒歩5~6分程、2022年5月に元町仲通りにオープンしたシチリア料理のお店。 『ヴィア・トスカネッラ(関内)』、『クローチフィッソ(シチリア)』を経て、 『 クローチフィッソ(横浜鶴屋町)』の初代料理長を務めた阿部友佑シェフが独立し、オーナーシェフを務めるお店です。 10月中旬の秋晴れが気持ちい週末にランチで伺いました。 週末の元町はメインストリートではないこの通りも人で溢れ、お店は満席。 諦めて引き返す人、多数で、予約しておいて良かったです。 お店のキャパはカウンター席、テーブル席、入口前のテラス席?トータル20席程でしょうか? 驚いたのは、阿部シェフがホールで料理やワインのサービスを担当しており、厨房に立っているのは別の男性(スーシェフ?)だった事。 基本的に、阿部シェフが厨房に立つのは夜のみのようです。 ランチタイムは2700円~7000円(税込)の5種類のコースが用意され、アラカルトの対応は無し。 食べたいと思っていた料理が全てカバーされたコースが無く、 夜にしか提供されないMENUをコースに差し込ませて貰うなど、無理な要求にも心良く受け入れて下さり、感謝。 ■さつま芋の冷製スープ 滑らかな舌触り、上品な味わい。 素揚げしたサツマイモの皮の香ばしさが良いアクセントに・・・。 ■前菜盛合わせ ハム&ソーセージ類(スペック、ミラノサラミ、モルタデッラ)、カポナータ、天然真鯛のカルパッチョ、オイルサーディン、 スフィンチョーネ(アンチョビとトマトソースを乗せて焼いたパレルモ名物のピザパン)、フリッタータ(アサリ、グリーンピース入り)、葉野菜 ■オレガノのフォカッチャ サービスで戴いた自家製の”竹炭の燻製乗せバター”を乗せて食べると、これが、ウンマッ! ■鰯とフェンネルのスパゲティ 香草パン粉掛け(パスタ・コン・レ・サルデ) シチリアと言えばこれ!的なパスタ。 鰯の旨み、フェンネルの風味・香り、炒ったパン粉の芳ばしさ、もちっとコシのある麺。 これらが1つに纏まり、悶絶級の旨さに。 ■赤海老のビスクェ トマトソース リングイネ 濃厚なビスクスープがベースとなった深い味わいのトマトソースが麺に絡みます。 ソースの中には火の通った海老の身がゴロゴロ、麺の上にはマリネした海老のタルタルがたっぷり。 ■蛸の燻製 ヴァプールした蛸に、薫を掛けた一品。 シンプルながら、薫香りを纏った蛸の旨味がダイレクトに味わえ、蛸好き、燻製好きには堪らない一品です。 ■カンノーロ シチリアの郷土菓子。 ザクザク食感の固めの皮の中には、たっぷりのリコッタチーズクリーム。 筒の片面にはブロンテ産のピスタチオ、もう一方の面にはシチリア’’ノート’’産のアーモンドスライスが飾られています。 ■コーヒー 選択肢は、コーヒー、紅茶、エスプレッソの3種。 コクのある美味しいコーヒーでした。 <ワイン> 以下、全てシチリア産です。 ■duca di salaparuta spumante brut(ドゥーカ・ディ・サラパルータ・ブリュット):950円 独特の風味がありますが、フレッシュでバランスの取れた味わいの辛口スプマンテ。 品種はグレカニコ&シャルドネ ■cusumano insolia 2021(クズマーノ・インソリア):900円 香りや味わいはトロピカルフルーツ系ですが、輪郭がぼやけた味わいでインパクトが弱かった。 葡萄はインソリア100%。 ■possente kima 2021(ポッセンテ・キーマ):1300円 シチリアの土着品種カタラット100%で造られたノンフィルターのオーガニックワイン。 優しい花の香り、程良いミネラルも感じられ、ニュアンスはオレンジワインっぽい。 ■possente bahira frizzante 2021 catarratto(ポッセンテ・バヒラ・フリッツァ):1400円 こちらも、シチリアの土着品種カタラット100%のオーガニックワイン。 微発砲で、果物の蜜っぽさと程良い酸味のバランスが取れた飲みやすいワイン。 初めての訪問で、お店の看板料理を一通り味わう事が出来て満足しました。 甘い味付けが口に合わなかったカポナータ以外は、どれも美味しく戴きました。 中でも一番刺さったのは、「鰯とフェンネルのパスタ」。 私が鰯のパスタ(パスタ・コン・レ・サルデ)に初めて出会ったのは、2006年の夏、日本橋三越の裏手にあったイタリアン『フェア・ドマ』でした。 当時、このようなパスタがある事を知らず、好奇心でオーダーしたのですが、一発でその美味しさに嵌まってしまい、 その後、色々なお店で食べ比べしたり、家でも真似して作るようになったパスタです。 いずれのお店のものも各々美味しく戴きましたが、この日戴いたものは、かなり刺さりました。 形を残した鰯の身の旨さ、存在感と、濃厚なソースとしての麺との一体感は、かないヤバかったです。 こんな感じで、ランチでも十分楽しむ事が出来ましたが、シェフがSNSで発信されている内容や、この日交わした会話で確信したのは、 このお店の魅力を存分に味わう為には、やっぱり夜に伺うべきと言う事でした。 夜に伺えば、国内外から取り寄せた旬の上質な素材を、お客が希望する調理法で、或いはシェフお勧めの調理法で提供して戴くなんて事も出来るようですし・・・。 と言う事で、特に、飲兵衛の方は、「夜×ワイン×アラカルト×カウンター席」がお勧めのようです。 但し、夜はカウンター席から埋まってしまうそうなので、「カウンター席希望」の旨を伝え、早めに予約するのが良さそうです。 Trattoria NOTO 050-5890-7753 横浜市中区元町4-161-8 M&K元町 1F [月・水・木・金] 11:30~15:00 17:00~23:00 [土・日・祝] 11:00~15:00 17:00~23:00 #
by kansukenator1
| 2023-11-01 23:16
| イタリアン
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都内の高級寿司店は価格上昇が止まらず、「鮨バブル」などと言われてから久しいですが、 一方で、最近は人気の高級寿司店が、お任せコースを1万円前後で提供する支店を新規に出店したりと、 高コスパを売りにした本格的江戸前寿司店の出店が増えているように感じます。 今年の7月にオープンしたばかりのコチラ「鮨 恵比寿 幸凛」も、高コスパ路線で攻める本格的な江戸前寿司のお店です。 類似した「高コスパ寿司店」を数軒ざくっと下調べした結果、大将が実績のあるベテラン職人であり、 且つ仕入れ先が豊洲の「樋長」や「山政」等、名の知れた仲卸である事等、 外れのリスクが少なそうに思えたコチラに予約を入れ、伺って来ました。 コチラの大将は、銀座「鰤門」を経て、日本橋「鰤門」の料理長を務める等、すし歴30年以上のベテラン職人。 店の売りは、アワビ、フカヒレ等の高級食材を使用したお任せコース(つまみ5~6品、握り10~11品程)を、 11,000円(税込)で提供するリーズナブルな価格設定。 場所は恵比寿駅から徒歩5分程の裏路地に建つ雑居ビルの2F。 ビルは煤けていますが、中に入ると雰囲気は一変、お洒落でありながら、凛とした高級寿司店の佇まい。 席は正面の8席、窓に面した6席の2カウンターで、個室はありません。 そして正面のカウンターの背後には巨大なワインセラーが・・・。 日本酒だけでなく、ワインにも力を入れているとの事。 完全予約制で、17時~、18時~、19時~、・・・と、1時間間隔での一斉スタート(2時間制)。 ユニークなのは、前半の1時間はつまみ(=お弟子さんが担当)、後半の1時間は握り(=大将が担当)が提供されると言うスタイル。 この「分業型時間差攻撃」(勝手に命名してすみません)により、お客の回転に合わせ、2人が持ち場を交代する事で、 全てのお客さんが大将が握った鮨が食べられるようになっています。 確かに、同じ料金を支払いながら、座った席によって、大将が握った鮨を食べられる客と、 2番手やお弟子さんが握った鮨を食べる事になるお店もありますからね。 こうした不公平感を解消させる為に考え出されたシステムのようです。 さて、前置きが長くなりましたが、この日のコースの内容はこんな感じでした。 <摘み> ①蒸しアワビ 肝添え ②あん肝の当座煮 ※写真撮り忘れ ③白エビの酒盗掛け ※写真撮り忘れ ④松茸の茶碗蒸し(べっこう餡掛け) ⑤刺身(長崎のクエ&厚岸の本マグロ) ⑥ツブ貝のジュレ&式部草のお浸し ⑦キンメ鯛の揚げ出し <握り> ①フカヒレ ②アラ(柚子) ③本マグロ赤身漬け ④スルメイカ(肝) ⑤鯵’(塩) ⑥本マグロ中トロ ⑦ノドグロ炙り ⑧穴子 ⑦玉子焼き2種(帆立すり身&芝海老すり身) ⑨トロたく巻き ⑩お吸い物(フカヒレ&ヒラメ) <飲み物> ■サッポロラガービール(赤星) ■加茂錦 荷礼酒 生詰原酒 純米大吟醸 (新潟) ■飛露喜 特別純米(福島県) ■黒龍 大吟醸 CRYSTAL DRAGON(福井県) ■ばくれん吟醸 超辛口(山形県) 伝統的な江戸前寿司の中に、「フカヒレの握り」等の変わり種を加えた全17品から成るコースでした。 失礼な言い方になってしまいますが、つまみも握りもネタがちゃんとしており、どれも丁寧な仕事が施されたものでした。 個人的には、寿司店でフカヒレを食べたいとは思いませんが、 多くの鮨店がひしめき合う都内でやって行く為には、何か目立つ事をしないと目も向けて貰えないのでしょうね。 看板商品の「蒸しアワビ 肝添え」、「フカヒレの握り」、「トロたく巻き」の3種は固定で、 その他は季節や仕入れの状況により変わるようです。 米は北海道の「ななつぼし」、酢は赤酢2種と米酢1種をブレンド、シャリは仄かに温かい好みのタイプ。 またネタとシャリの一体感と言うかバランスが絶妙でした。 唸る程の逸品には出会えませんでしたが、逆に外れもなく、安定感のあるコースでした。 個人的に気に入ったのは、肝ソースで和えたシャリの上に、薄くスライスした蒸鮑を重ね合わせ、 熱々の肝ソースを掛けた「「蒸し鮑 肝添え」そして「あん肝の当座煮」。 「樋長」から仕入れた厚岸産の「本マグロ」も、香り、味わい、程良い脂の乗り、共に良かったです。 なかでも、外側を海苔ではなく厚みのあるトロで巻いた「トロたく巻き」はインパクト大でした。 恵比寿駅から5分の立地、この雰囲気、この内容で11,000円(税込)は、破格です。 ただ、当然ですが、高級店と同等の満足感が得られたかと言えば、流石にそこまで望むのは図々し過ぎです。 寿司も然りで、その時々のシテュエーションに合わせて、色々なタイプのお店を上手に使い分けるのが正解ですね。 「高コスパ寿司」が、寿司業界の新しいジャンルとして広く認知され、市場拡大を図れるか否か? 興味のあるところです。 鮨 恵比寿 幸凛 050-5600-6484 渋谷区東3-17-14 クルスティエビスビル 2F 17:00~23:00 定休日:水曜日 第1、第3の火曜日 #
by kansukenator1
| 2023-10-02 23:07
| 和食
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by kansukenator1 カテゴリ
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