ビフォァ&アフター!アナタはどちらがお好み?平等院鳳凰堂@京都宇治

京都旅行最終日の訪問先は「伏見稲荷大社」と宇治の「平等院」、他。
平等院は、言う迄もなく、10円硬貨のデザインでお馴染みのアノ寺院です。
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そして、この平等院、2012年9月から始まった平成の大規模修復工事をほぼ終え、今年4月より約1年半ぶりに堂内の拝観が再開されたとあって、人気の高い京都の観光スポットの中でも、今、最も熱い視線を集めているスポットの1つではないでしょうか。
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ヲイラが平等院を訪れるのは修学旅行を含めて3回目。
前回訪れたのは、平等院の後方に2棟の高層マンションが建設され、景観が損なわれるとして大きな社会問題となっていた頃なので、もう20年近く前の事になります。
建物好き、そして安藤忠雄好きな男達と共に、安藤忠雄ゆかりの建造物を観に、京都・大阪を旅した時に立ち寄ったのでした。
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京都駅からJR奈良線に乗り、宇治駅で下車。
駅前の商店街を抜けると鳥居が現れ、お土産屋さんが建ち並ぶ参道を少し歩くと、平等院の「表門」が見えて来ます。
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拝観料600円を支払い、中に進みます。
別途300円で、鳳凰堂の内部拝観が出来るのですが、さすがに、今、旬のスポット、まだ午前10:00だと言うのに、2時間待ちと言う事で、「が~ん!」です。
前回、訪れた時は、こんなに混んでいなかったし、堂内拝観もすんなり入れた気がしましたが、世界遺産登録と大規模修復の効果は大きいですね。
と言う事で、堂内拝観は断念。
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「表門」をくぐり、中に進むと、左手に藤枝、右手に修復工事を終えたばかりの「鳳凰堂」が目に入って来ます。
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今回の修復工事は、平安時代に使われていたとされる赤褐色の顔料「丹土」で柱などを塗り、瓦は光沢の少ないものを使い、屋根に乗った「鳳凰」や「宝珠」、扉の釘隠し等は、創建時の金色に復元する等、56年前の昭和の修復工事の時とは異なるアプローチで取り行なわれたそうです。
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その為、今回の修復工事で、鳳凰堂は、創建時の華やかな雰囲気を取り戻し、「平安時代に最も近い姿で甦った」と評されています。
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中堂屋根上の「鳳凰」も金ピカに・・・。
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翼廊楼閣上の「宝珠」も金ピカに輝いていました。
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しかし、この辺は、賛否が分かれるところだと思います。
子供の頃、10円玉にタバスコを振り掛けると金ピカになると言う遊びをされた方も多いかと思います。
10円玉はピカピカの方が綺麗で良いですが、鳳凰堂の場合はどうでしょうか?
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くすんで色褪せていながらも歴史を刻んだ重厚感ある姿のまま残した方が良いのか?
はたまた、今回のように、創建当時の姿を忠実に再現した方が良いのか?
これは、個人の好みと簡単に片付けて良い話なのか、難しい問題ですね。
とは言え、1000年も昔になる鳳凰堂の当時の姿を、今、見れると言うのは凄い事だと思います。
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話は変わって、ここで、ちょっと、歴史のお勉強。
平等院は9世紀後半に造られた源融の別荘を、藤原道長が譲り受け、後に、その子藤原頼通が受け継ぎ、永承7年(1052年)に、これを寺(平等院)に改めたのが起源。
そして、その翌年、天喜元年(1053年)に阿弥陀堂(=鳳凰堂)が建造され、木造阿弥陀如来座像が安置されたとされています。
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「鳳凰堂」は、もとは「阿弥陀堂」と呼ばれていた建物で、「鳳凰堂」と呼ばれるようになったのは江戸時代からとの事。
「鳳凰堂」と呼ばれるようになった由来については、中堂、左右の翼廊、尾廊が羽を広げた架空の鳥「鳳凰」に似てるためという説と、中堂の屋根の両端に付けられた「鳳凰」の像に因んでいるという説の2説があるらしいです。
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建造当時の平等院は、非常に規模の大きな寺院だったそうですが、その後の相次ぐ戦乱や藤原家の衰退により、当時から今に残っているものは、「鳳凰堂」と鎌倉時代に再建された「観音堂」だけと言う事。
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このように、約1000年前に建立された建造物や仏像が今に伝えられ、世界遺産として、更に後世に受け継がれて行こうとしている事は素晴らしい事ですね。
しかし、それは並大抵な事では出来ない事の事実。
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平等院は平安時代後期、11世紀の建築、仏像、絵画、庭園などを今日に伝え、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている寺院です。
鳳凰堂は、本尊・阿弥陀如来座像を安置する「中堂」、その左右に設けられた「翼廊」、中堂の後方に延びる「尾廊」からなり、極楽浄土の情景を現すべく、究極の美しさを求めて造られた建造物です。
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しかし、この美しさを実現する為に、建造物としては大きな負担が掛かる構造となっている事も否めず、これまでも幾度となく、大規模な修復工事を繰り返して来ました。
今回の修理も、昭和に行なわれた大規模修理から56年ぶりの修理だそうです。
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また、平等院の庭園は浄土式の借景庭園として史跡名勝庭園に指定されています。
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これに関しても、平等院は、長年に亘り、境内の発掘調査を行なっており、新事実の発見があると、その調査データに基づき、当時の姿への復元工事を行なっています。
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この反り橋、平橋も、こうした調査データに基づき、2000年に架橋されたそうです。
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このように、平等院は、現状復帰の修理に留まらず、調査活動を通して知り得た新たな歴史的事実は、出来る限り忠実に再現する努力が続けられているところが素晴らしいと思いました。
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庭園を一通り、散策した後は、別棟にある「鳳翔館」なるミュージアムを見学。
「鳳翔館」は、平等院に伝わる国宝品等、貴重な品々を保管・展示していた博物館(=宝物館)の老朽化に伴い、2001年に開設された施設。
建物は、和風モダンの近代的な建物なのですが、鳳凰堂や庭園との景観のバランスに配慮し、施設の殆どの部分が地下に埋められた設計となっています。
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大した期待もなく、足を踏み入れたのですが、これが、なかなかの充実ぶりで、見応え十分。
近代的な建物の中は、まさに、いにしえの貴重な品々の宝庫でした。
国宝である「梵鐘」や「雲中供養菩薩26体」が展示されている他、大改修前の平等院を彩っていた「鳳凰」や「屋根瓦」の姿も目にする事が出来ます。
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また、館内では、鳳凰堂の内部の様子、壁画や柱等の彩色をCGで復元した映像が流されており、これも必見です。
この他、今回の大改修の様子や、そこに携わった職人達の技や情熱等、歴史を受け継ぐ大事業の裏側の世界も紹介されていた点も興味深かったです。
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僅か、1時間ちょっとの拝観でしたが、古代よりの日本人の美意識の高さと、精巧な技術力を改めて再認識させられました。
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此方は、平等院表参道の入口にある宇治橋。
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これは、宇治橋近くに設置された紫式部の石像
帰りは、宇治橋を渡り、京阪電鉄の宇治駅から中書島を目指しました。
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by kansukenator1 | 2014-10-14 23:47 | 散歩/旅行 | Comments(0)


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