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祇園の風情に浸りながら、江戸焼き鰻に舌鼓!祇をん う桶や「う」@京都

此方は、祇園にある江戸焼き鰻の名店。
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人間国宝の手による大きな杉桶に、鰻の蒲焼を筏状に並べて供される「名代・う桶」で知られるお店です。
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数週間前に予約を入れ、京都旅行初日のランチで伺いました。
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場所は、花見小路を建仁寺方向に歩き、3つ目の角を右に曲がり、次の角を左に入ると、すぐ左手に看板が見えます。
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本通りを一筋中に入っただけで、街の喧騒から逃れた京都らしい風情を感じる大人の雰囲気に満ちた街並みに変わります。
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築100年に及ぶ古い町屋を改装して作ったと言う此方の店構えは、雰囲気たっぷりで、この静かな街並みに自然に溶け込んでいます。
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店は、想像に反して、結構、狭め!
暖簾をくぐって中に入ると、すぐ左手から厨房が迫って来、右手からは2階に上がる階段が迫って来ると言った感じです。
ここで、靴を脱いで、階段を昇る訳ですが、2人一緒に靴を脱げないくらいのスペースです。
正面奥にはテーブル席が1つ?ありました。
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2階は座敷で、畳の部屋に座卓を並べただけのシンプルな佇まい。
座卓の数は5~6卓ほどで、テーブル間の仕切りはありません。
此方は、ミシュラン☆店だそうですが、敷居の高さや高級感を演出する事なく、どこか懐かしさが漂う庶民的な雰囲気がとても心地良いです。
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当然、満席かと思っていましたが、我々が入店した時、先客は3組だけで、部屋は半分程しか埋まっていませんでした。
しかし、1組帰ると、次の客が入店、と言う具合で、全て、時間差で予約が入っているようでした。
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MENUを一通り眺めましたが、此方の名物、「う桶」以外は、一般的な鰻屋さんと、殆ど変わらない内容でした。
価格も安くはありませんが、かと言って、特別高くもなく、「中の上」と言ったところだと思います。
いや、この場所を考えると、かなり良心的な価格設定と言うべきかも知れません。
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色々戴けるコース料理も良いかと思いましたが、折角、此方に来たので、名物の「名代・う桶」を戴く事に・・・。
「う桶」は、3人前(10,000円)、4人前(13,500円)、5人前(16,380円)の3種類。
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「2人前」がないところがミソで、折角だからと言って、2人客に3人分を注文させる作戦が見え見えなのが、ご愛嬌で笑わせてくれます。
この作戦をバックアップしているのが、食べ切れずに、残ってしまった分はお土産として持ち帰らせてくれると言うシステム。
このシステムが、注文時、客の安心感を誘い、まんまと、店の作戦に、はまってしまうのでしょう。笑
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そう言う我々も、見事に、はめられた客でございます。
と言うのは嘘で、初めから、無理してでも、「う桶」を注文するつもりで伺いました。
お土産のシステムがある事は知りませんでしたが・・・。

肝焼きを肴にビールを飲みながら、待つ事、30分程。
待望の「う桶」が運ばれて来ました。
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杉桶に鰻の蒲焼を筏状に敷き詰めた「う桶」は、ビジュアル的にもインパクトがあり、テンションがあがります。
うな重やうな丼と素材や調理法は変わらないのでしょうが、こう言う演出で攻めて来られると、いやがうえにも気分が高揚します。
仲居さんが、漆塗りの蓋を開けると、大きな手桶の中に、ご飯が見えないくらい、びっしりと敷き詰められた鰻の蒲焼が姿が・・・。
それを見た瞬間、思わず、「うぉ~!」と言う声をあげてしまいました。
桶には、鰻が3匹分。
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お好みで加えられるようにと、別に、タレと山椒が用意されています。
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初回だけは、仲居さんが取り分けてくれます。
先ずは、別の器に用意されているタレを少し、お皿に垂らし、タレだけの味を試してみました。
甘さ控え目な、非常に上品で、さっぱりした味わいの美味しいタレでした。
創業以来20年以上使っているタレは砂糖を一切使わず、3年以上寝かせた味醂を用いる事で、まろやかで品のある味わいに仕上げているそうです。
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次は、鰻だけで戴きます。
鰻は、ふわふわで柔らかな食感、そして繊細でピュアな味わい。
まろやかで上品な味わいのタレと相まって、期待以上の美味しさ。

続いて、ご飯と一緒に戴きます。
すると、鰻だけで戴いた時よりも、味わいが濃厚になりました。
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その理由は、ご飯にありました。
一般的に、うな重やうな丼のご飯は、「白いご飯に茶色のタレが浸みている」と言うレベルだと思うのですが、此方の場合は、「あらかじめ、ご飯はたっぷりのタレで、まんべんなく混ぜ合わされており、ご飯の色は完全に茶色」になっています。
このように、ご飯自体に、しっかりとタレの味が浸みこんでいる為、鰻だけを単独で食べた時に比べて、味わいが濃厚になるのだと思います。
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「う桶」は、もともと、祇園のお茶屋さんに出前する為に考案されたもので、冷えても美味しく食べられるようにと考えた末、ご飯にあらかじめタレをまぶすと言う手法に至ったのだそうです。
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そして、このご飯、もち米を混ぜているのではないか?と思う程、もちもちしているのですが、これも、あらかじめ混ぜ合わされたご飯とタレのマジックなのでしょうか?
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ところで、心配されたボリュームですが、若い男性2人連れならばOKでしょうが、おじさん&おばさんの2人連れにとっては、ちと厳しいボリュームでした。
それでも、頑張って、完食しました。
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ただ、無理した”つけ”は大きく、体が重くて、足が前に進まず、夕食も一口も食べられませんでした。
それでも、後悔はしていません。
無難に、うな重やうな丼で済ますより、此方に来たら、2人客でも、1度は「う桶」に挑戦して戴きたいものです。
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ちなみに、此方のお店、色々な拘りを持っておられるようですが、ポリシーは「今出来る最高のものをお出しする!」と言う事だそうです。
それは、店を開業するにあたり、日本料理、とりわけ川魚を扱う料理店にとって、命とも言うべき質の良い水を確保する為に、わざわざ、庭に手掘りで井戸を掘る事から始めたと言う話からも窺われます。
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鰻は、料理長が「脂が良い」と認める厳選した浜松産の活き鰻を使用。
開き、蒸し、串打ち、焼きの工程における拘りの手間と技。
米は魚沼産コシヒカリ、炭は熊野の備長炭、杉桶は人間国宝・中川清司氏作を使用、と言う具合に、美味しい鰻を食べて貰う為には一切の妥協を排除。
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祇園だからと言って、高級路線を走る事もなく、観光客相手のぼったくり(儲け主義の)商売をする事もなく、祇園の名に恥じない鰻屋として、真摯に営業されている姿(ところ)が良いですね。
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祇をん う桶や「う」
京都市東山区祇園西花見小路四条下ル
075-551-9966
11:30~14:00
17:00~21:00
定休日 月曜日(月曜日が祝日の場合は、翌日)
by kansukenator1 | 2014-10-05 18:10 | 和食 | Comments(0)


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