敷居の高さで守り抜く閉ざされた美の世界!西芳寺(苔寺)@京都

今回の旅の目玉は、この日の訪問先である西芳寺(さいほうじ)
a0122931_12502798.jpg

西芳寺は、通称、苔寺(こけでら)として親しまれてる京都市西京区松尾にある臨済宗の寺院。
「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されています。
また、かのスティーブ・ジョブズも、お忍びで度々訪れていたと言う話も有名です。
a0122931_12514026.jpg

しかし、この西芳寺、京都に数ある寺院の中でも、訪問するハードルの高さでは、一、二を争う存在ではないでしょうか?
a0122931_12553728.jpg

(1)先ずは、ぷらっと行っても入れない。
(2)入る為には、事前に往復葉書で申し込み、許可を取っておく必要がある。
 ※申し込み期間は、拝観希望日の2ヶ月前から受付開始、締め切りは拝観希望日の1週間前。
(拝観時間の指定は出来ません)
(3)拝観する為には、般若心経の唱和や写経等の宗教行事への参加が義務付けられており、庭園の見学だけは認められない。
(4)拝観料が3000円と高い。
  ※これは写経等が含まれた価格であり、他の寺院でも写経料は1000~1500円する事を考えれば、馬鹿高いとは言えないかも知れません。
(5)交通の便が悪く、京都中心街からバスで1時間程掛かる上に、便も多くない。帰りのタクシーも、なかなか来ない。
と、こんな感じです。
a0122931_12565676.jpg

我々が指定された拝観時刻は、午前10時。
前述の通り、交通の便が悪そうなので、ホテル(堀川五条)からタクシーで向かいました。
道路が空いていたので、20~30分、2000円ちょっとで着く事が出来ました。
a0122931_12572844.jpg

此方が、西芳寺の総門です。
a0122931_12493100.jpg

総門は、普段は閉ざされたままで、日常的には、川沿いを少し奥に歩いた所にある「衆妙門」が通用門として使われているようです。
a0122931_1252910.jpg

此方が、「衆妙門」です。
10時になり、許可証を提示して、境内に入ります。
a0122931_12514331.jpg

此方が写経を行なう本堂(西来堂)。
a0122931_1256484.jpg

靴を脱ぎ、拝観料を支払い、奥に進みます。
a0122931_1258382.jpg

a0122931_12585347.jpg

畳敷きの室内だけでなく、足の悪い人や、畳が苦手な外国人用にと、廊下に椅子の席も用意されていました。
足は悪くないですが、畳が苦手な我々は、急いで数少ない椅子の席をゲット!
a0122931_1734472.jpg

参加人数の単位は、1コース20~30人くらいの少人数制で進められるのかと想像していましたが、1コース100人は軽く超える団体仕様の護送船団方式で、ちょっと肩透かしを食らいました。
a0122931_17341932.jpg

しかも、寺側の拝観客に対する対応は、入門受付の男性以外は、物言いも、所作も、総じて、上から目線で、尊大、且つ効率重視の姿勢があからさまで、境内は完全に「商売の場」、「商いの世界」と化しているように感じました。
a0122931_12584879.jpg

さて、前述の通り、此方では、庭園見学の前に、般若心経の唱和や写経が義務付けられており、それらに要される時間は、40分~1時間くらいと聞いていました。
そして、本堂の机の上には、写経に使う半紙や筆ペン等が用意されておりました。
ところが、実際には、般若心経を唱和しただけで、写経は行なわれず、木の札に、自分の願いと住所氏名を書いて、それを奉納して御終いと言う、超「省エネ」の内容で、びっくり。
a0122931_130997.jpg

個人的には写経は億劫と思っていたので、省かれてラッキーだったのですが、この写経を楽しみに申し込まれた方も大勢いた筈。
拝観者の中には、外国の方も大勢おり、この写経を体験する為に訪れた方も少なくないと思います。それを何の事前連絡もなく、カットするのですから、言葉を選ばずに言えば、一種の「詐欺行為」と言われても仕方がないと思います。
a0122931_1305784.jpg

以前は、誰でも自由に拝観出来るお寺だったそうです。
それを、事前予約制に変更した理由は、拝観客のバス利用による交通マヒ、騒音、排気ガス等に対する近隣住民への配慮と言う事で仕方ないと思っていました。
しかし、この日、拝観して感じた事は、「仏の道」よりも、「商売の道」に、どこかで道を外してしまったのかな?と言う事。
苔の庭園は素晴らしいのに、残念でした。
a0122931_1302717.jpg

話が横道に逸れてしまいました。
取って付けたような宗教行事をが終わると、いよいよ、待望の庭園見学が始まります。
見学に先立ち、寺側から、庭園についての簡単な説明があり、後は自由行動となります。 
そして、この説明も然りで、情熱もおもてなしの心も全く感じられない、極めて事務的でテンションの低い説明でした。
a0122931_1314360.jpg

西芳寺は、奈良時代、行基菩薩が開創した古刹で、暦応2年(1339年)、作庭の名手として名高い夢窓国師によって再建されたと伝えられています。
a0122931_1303029.jpg

a0122931_131235.jpg

庭園は上下二段構えの造りで、上段には枯山水の庭、下段には「黄金池」を中心とした池泉回遊式の
庭が配されています。
a0122931_1314346.jpg

a0122931_1322031.jpg
a0122931_1315393.jpg

a0122931_134786.jpg

その見事な構造は後の日本庭園に大きな影響を与え、足利義政が銀閣寺を建てる際に、西芳寺の庭や建物を見本にした事は有名な話だそうです。
a0122931_1341442.jpg

a0122931_1344281.jpg

a0122931_1345392.jpg

a0122931_1824495.jpg
a0122931_17543565.jpg

a0122931_17555725.jpg

a0122931_135467.jpg

また、約9000坪と言われる広大な庭園は、一面、約120種類の苔に覆われ、その緑の絨毯を敷き詰めたような幻想的な美しさは、まさに感動的!
このように、他に類を見ない素晴らしい苔の庭園が出来た背景には、この地が湧水の多い多湿な土地であった事が、その一つの要因との事です。
a0122931_1811166.jpg

a0122931_1813646.jpg

池泉回遊式庭園の中心、静寂さ漂う黄金池。
a0122931_17554020.jpg

a0122931_17573363.jpg

a0122931_1757435.jpg

左奥が長島、右奥が朝日ヶ島、そして右手前の石組は鶴島。
a0122931_17571746.jpg

a0122931_17571288.jpg

a0122931_17554276.jpg

a0122931_1801311.jpg

枯山水石組
今から600年以上前に夢窓疎石に築かれた日本最古の枯山水庭園だそうです。
黄金池から門をくぐって上段に登ると現れます。
a0122931_1822789.jpg

静寂で清々しく美しい苔の庭園。
ハードルは高くても、一見の価値は十分有りの寺院だと思います。
a0122931_182325.jpg

a0122931_1863676.jpg

a0122931_17552537.jpg

a0122931_1813660.jpg

帰り際、苔寺のすぐ傍にある「鈴虫寺」と「地蔵寺」を外からチラ見。
「鈴虫寺」は、願いが叶うパワースポットとして人気のお寺。
a0122931_19452544.jpg

「地蔵寺」は、竹林の美しさと、一休禅師が幼少の頃、修行をされた事で知られているお寺だそうです。
a0122931_19451688.jpg

この後、この日のもう1つの目的地、南禅寺に向かいます。
a0122931_1946385.jpg

[PR]
by kansukenator1 | 2014-10-04 17:37 | 散歩/旅行 | Comments(0)


<< 祇園の風情に浸りながら、江戸焼... 祇園の喧騒を逃れ、暫し癒しの空... >>