今年の我が家の忘年会は、ちょっとリッチに恵比寿のガストロノミー・ジョエル・ロブションで・・・。
2004年に惜しまれながらクロージングしてしまったタイユバン・ロブションは若き日の憧れのレストランでしたが、ピザーラの経営会社に継承された後は、いつしか興味の対象から外れていました。 そんな我々が、何故、此方に伺ったかと言いますと、此方でメートル ドテルを務める宮崎辰氏が、昨年の「クープ・ジョエルジュ・パティスト」サービス世界大会で日本人初の優勝を果した報道をテレビで観たのがきっかけでした。 それ以来、再び関心がムクムクと沸いて来ちゃいまして、それで、忘年会の店にセレクトしちゃったと言う訳です。(ちょっと、ミーハー?) HPで、昼&夜のコースMENUの内容を一通り見た結果、初訪問の我々が、ロブションの料理を理解するには、彼が栄光を手に入れて来たこれまでの代表作を少量多皿形式で戴けるデギュスタシオンのコースが一番手っ取り早いだろうと思い、36,000円と言う結構なお値段でしたが、たまの事なので、予約の際、それをオーダーしました。 Xmasイルミネーションが煌くガーデンプレイスの通りを抜けて、シャトーを目指します。 1階のレセプションにコートを預け、エレベータは使わず、白い螺旋階段を昇って2階のメインダイニングへ・・・。 席に案内されると、白いナプキンを紫色のリボンで結んだテーブルセッティング。 先ずは、グラスでシャンパーニュを・・・。 選択肢は、クリコのブリュットとロゼの2種類でした。 自分はブリュット、相方はロゼをオーダー。 一年間の互いの労に感謝して、乾杯です。 この日の食事の内容は、以下のMENUをご覧ください。 少量多皿のコースと言う事でしたが、一皿のボリュームはけして少量とは言えず、最後まで到達するのはかなり大変でした。 特に女性の方は、初めから、ボリュームを少なめにとお願いしておいた方が無難かと思います。 <MENU DEGUSTATION> ■キャビア・アンペリアル・ロブションスタイル ■ウニ3変化 ・コーヒーの香るロブション風ピュレと共に ・ウニのブランマンジェとフヌイユのヴルーテ ・自家製海藻塩でマリネしてからキュウリと大根のロールに載せて ■栗かぼちゃ 滑らかなヴルーテにし、自家製ベーコンオイルを一滴 ■旬の甲殻類3変化 ・スパイスとフレッシュハーブの香る 甲殻類のブイヨンに浮かべて ・タラバ蟹 ミントと共にブリック揚げ、 グリーンカレーのソースと ・ラングスティーヌ 葱のエチュベとシトロネルの香りのクリームを添えて ※写真誤消去 ■ホタテ貝 海草の香りで焼き上げ、オレンジゼストとソバの実のリゾットと共に ※写真誤消去 ■フォワグラ プランチャで焼き、フランス産ブールサレでソテーしたアンポ柿を添えて ■ブルーチーズ 滑らかなフォンダンにして ラ・フランスの温かなスープに落とし、スパイスオイルをアクセントに ■ドーバーソール アーモンドパウダーを纏わせて骨付きでロースト レモンの香るブリオッシュのムースリーヌとケイパーのクーリ ※写真誤消去 ■和牛 グリエし、根セロリの岩塩包みローストとセロリの葉のピストゥーと共に ■旬の野菜達 小さなココットでエチュベに、トピナンブールのチップを散らして ■柿 フルール ド オランジェでマリネ、カリソンのグラスとレモンのクリーム、小さなメレンゲと共に ■ダリア ライム風味のチーズケーキ フリュイ・ルージュのソルベ ■カフェとミニャルディーズ アミューズブッシュは、ロブションのスペシャリティ、「キャビア・アンペリアル・ロブションスタイル」。 ロブションのロゴが描かれたキャビア缶で登場すると言う演出が楽しいです。 そして、缶の蓋を開けると、缶一面にびっしり敷き詰められた宝石のように輝くキャビアが・・・。 そのキャビアの下には、たっぷりの蟹肉とカリフラワーが敷き詰められている何とも贅沢な一皿で、テンションUP。 しかし、一皿目にして、ここがピークでした。 2皿目のウニの3変化はウニの存在感が極めて弱く(特に「ロブション風ピュレと共に」はポテトの味しかせず・・・)、続く甲殻類の3変化も凡庸。 5皿目のホタテは、僅かですが、火が入り過ぎで、ホタテの瑞々しさが感じられず・・・。 その後も、これと言った印象に残る料理には出逢えませんでした。 (期待が高かったせいかも知れません) どの皿もエッジが立っていないと言うか、味の輪郭が曖昧な印象を受けました。 失礼ながら、何となく、古臭い料理と言った印象。 天下の名店に対し、大変失礼ですが、自分の貧乏舌では、そう感じてしまいました。 食材の組み合わせやソース、調理方法の斬新さは、当時は革新的だったのだと思います。 しかし、古典料理でないだけに、その新しさの部分が、今となっては、逆に古臭さに感じてしまうのかも知れません。 しかし、これが、ガストロノミー・ジョエル・ロブションの全てである筈はないと思います。 コースの選択をミスったかも知れません。 今のガストロノミー・ジョエル・ロブションの料理を味あわないと何も言えません。 しかし、「また、来月、予約します。」と言える程、リッチな身分でないのが残念です。 食事以外にも、以下のような残念な点がありました。 グラン・メゾンの魅力(=価値)は、素晴らしい料理やワインだけでなく、一流のサービスを受けながら、非日常の空間や時間を楽しめる事だと思っています。 その目に見えない価値(=魅力)に、対価を支払う事に何の疑問もありません。 この日の会計が、10万円を超える事は当然想定内でしたが、果たして、それだけの満足感が得られたか?と言えば、残念ながら、No!でした。 これと言った感動もないまま、4時間が過ぎました。 ソムリエやサービススタッフの質も、個人によって、結構な差を感じました。 カトラリーをテーブルに並べる際、客の背後からではなく、顔の前から手を伸ばして並べると言うのは、グランメゾンの作法として如何なものかと・・・。 食事中に、3階の個室を借り切っている団体客が盛り上がっている音が天井から伝わって来るのもいただけません。 シャッター音を立て、ストロボを焚いて、写真を撮りまくる客も多く・・・。 グランメゾンと言うより、ガストロノミーのテーマパークと言ったら言い過ぎだとは思いますが・・・。 多くのファンに支持される名店に対し、ネガティブなコメントばかりとなってしまいました。 気分を害した方には、お詫び致します。 ■料理:36,000×2 ■グラス・シャンパーニュ(ヴーヴクリコ・ブリュット)2,200×1 ■グラス・シャンパーニュ(ヴーヴクリコ・ロゼ)3,000×1 ■グラスワイン白(プロバンス)3,500×1 ■グラスワイン赤(シャンボール・ミュズニー)4.500×2 ■グラスワイン赤(サン・テフテス)4,800×1 ■ミネラルウォーター(ガス入り)850×1 ■ミネラルウォーター(ガス無し)1,200×1 ■サービスチャージ12% ■トータル:108,136円 ガストロノミー ジョエル・ロブション 目黒区三田1-13-1 恵比寿ガーデンプレイス 03-5424-1347 昼 平日 11:30~14:00(L.O.) 土日祝 12:00~14:00(L.O.) 夜 18:00~21:30(L.O.)
by kansukenator1
| 2013-12-23 16:27
| フレンチ
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by kansukenator1 カテゴリ
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